2016.03.30










終(つい)の路(みち)そつと見守る有珠の山





室蘭本線 黄金-崎守
2016.3


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

視界の向こうに聳える有珠山が荒れに荒れ、
此処を含む広い範囲に甚大な被害を及ぼしましたのは、
記憶にそう古からじ事と存じます。

此の一献を立てし日は、少々寒風が吹いたものの、
嘗て斯様な災害が在つた事など
微塵も感じさせぬ空模様に御座いました。

降り注ぐ陽光は、
有珠山の持つ粗削りな山肌や稜線をも
嫋(たお)やかに、且つ大らかに見せるもので御座いましょうか。

有珠山の山容とは対照的に、
背後に物静かに控える緩やかな山体──
──恐らくは昆布岳で御座いましょうか。

数々の役者は此処に揃いまして、
白昼を往く一等星に相応しく、
終(つい)の旅路を華やかで、且つ
厳かなものにせしめたものと存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。


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