2017.08.30











河を這う
雲の海







只見線 会津宮下-会津西方
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

無人航空機の教習所にて
缶詰に成ってゐる処へ、
増える予定の庵族を迎え入れる準備が重なり、

庵に風を通す時間の確保が
中々難しく成ってゐる此の頃に御座いますが、

御陰様で、当人は
どうにか息災に過ごして御座います。

此方、只見の川沿いは、
長い年月を掛けた隆起・沈降・浸食の繰り返しに拠り、
川面以外に平坦な地形は
殆ど無くなって御座います。

土木的な制約が多い土地柄に於いて、
一献を点てる際に次に縋(すが)るのが
気象現象かと存じます。

御来庵の皆様も身を以て体感された通り、
今年は異常なまでの天候不順にて、
此れ迄の定跡が些かも通じない夏に御座いました。

劇的な場面を得るのに四苦八苦した、庵主と角籠の夏は、
本日にて一区切りとさせて頂きとう存じます。

来月は、如何様な工夫が出来ようか、
愈々思案の為所に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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2017.08.24











中流に
淡く映りし
古橋静か







左沢線 左沢-柴橋
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

大変恐縮に存じますが、
出張中につき、本日は駄句の一本のみにて
失礼を申し上げます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.22











川霧の
か細き畔に迫りて







只見線 会津宮下-早戸
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

発電所が群立する只見川は、
しばしば其の流れを堰き止められ、
幅と深さを増す所が御座います。

其れは谷幅を目一杯占拠し、
水際は即座に断崖と成って御座います。

必要最小限に断崖を
切り拓いて敷かれたか細い鉄路に、
此の日も満々と湛えられた水面から昇る川霧が
迫って御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.21











水面這う
雲の澱みて
汽車が跳ぶ







只見線 会津宮下-会津西方
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

暗い灰色の雲の塊が
頭上を通り過ぎたかと思えば、
合間から射し込む強烈な陽射しに
炙らるゝが如く在った、此の日の空模様。

会津の山間部は、
目まぐるしく変化する天候に翻弄され、
其れは只見川とて同様に御座いました。

此の時季、
一瞬の陽射しで炙られた川面は、
ひとたび曇天に転ずると、
急激に冷却さるゝ空気との温度差で
大量の水蒸気を放出するので御座います。

其れは所謂川霧と相成り、
軈て雲海の如く川面を覆い尽くすので御座いますが、
日に数本ある列車の内、相応の確率で
雲上を一跨ぎする光景に遭遇するので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.19











轍(てつ)刻む音
幽谷に谺して







只見線 早戸-会津宮下
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

川霧に僅かな期待を寄せ、
只見川の畔に角籠を走らせて御座います。

自然現象が相手に御座います故、
人の心の如くと迄は行かぬものの、
中々然様に問屋は下ろしてくれぬ訳で御座います。

それでも、長雨の所為で御座いましょうか、
森の色とは亦違った緑を纏った奥会津の大河に、
幽谷の表情を垣間見て頂けるかと存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.18











Holding hands with each other






東北本線 名取-館腰
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

機関車が機関車に手を牽かるゝと云う場面には
滅多に遭遇する事は無いものと存じます。

梅雨が明けてからと云うもの、本日を以て
廿八日連続して降雨を観測すると云う
憂き目に遭う事も亦、滅多に無い事かと存じます。

所謂"最初の"梅雨が明くる少し前の日の朝、
其の滅多に無い事の一つに遭遇して御座います。

降り頻る雨をも厭わず、
寡黙な力持ち達は互いの手を相携え、
其の身の手入れへと向かう処に御座いました。

此の一献を点てし日より早一箇月近く経つと云うのに、
今日も似た様な空模様の庵近在に御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.17











空も映え
うねる大河の
淵に立ち







左沢線 柴橋-左沢
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

曇り空乍ら、太平洋側より些か明るい
山形県は大江町に御座います。

其の空を更に明るく映し出し、
羽前を貫く大河、最上川が大きく蛇行する様を、
楯山の小高い丘より眺めて御座います。

麓を渡る風より、些か涼を含んでゐる事もあり、
胸の空く眺めと相俟って、
心地良く感ぜられて御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.16











穂の頭
遠からず垂る
山の裾







磐越西線 堂島-会津若松
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

重みを増して来た稲穂が、
磐梯山を駆け下りて来た風に
ゆったりと揺られて御座います。

此処迄はやませも届くまい、と一計を案じ、
角籠を走らせて参ったのは、どうやら
正解だった様に御座います。

ほんの一時、顔を覗かせた太陽に、
僅かに色付いた稲が映え、
金色の絨毯に見えたのは、
庵主の早とちりだった様では御座いますが。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.15










山高帽子の終着駅





左沢線 左沢
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此の日は、予てより家内が所望してゐた
“冷たい肉蕎麦”を食しに、
河北町へ参じて御座います。

其の道すがら、最上川の眺望の佳さから
日本遊歩百選の誉を冠する
楯山公園に立ち寄りまして御座います。

其の昔、此の地域を治めてゐた豪族・
大江氏の居城として建之された
左沢館山城の跡との事で、

今日では、城跡の凡そ南半分に遊歩道が整備され、
我が家も大変散策が容易に相成って御座います。

本日の一献は、其の遊歩道の終点から、
三角屋根が特徴の終着駅を
何の気も無しに遠望したものに御座いますが、
存外、印象に残る景観であったかと存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.14






東北本線 仙台
2017.8


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残暑御見舞いを
申し上げます。

梅雨明け以降に
本格的な梅雨が訪れた
庵界隈に御座います。

絶え間無く供給さるゝ大陸産の低気圧、
其れに乗じて勢力を強める
オホーツク海高気圧の仕業かと
推察して御座います。

所用で、仙台の街に出た折に、
浴衣姿で歩いて居らるゝ皆様方を御見掛けする事で漸く、
今が盛夏で在る事を実感して参った次第に御座います。

庵主も含めまして、
御来庵の皆様方に於かれましては、
洗濯物の乾き具合と、
御身の体調管理に、呉々もご留意されますよう。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.11











蜩の
声遠からじ
畦に立ち







東北本線 岩沼-館腰
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

今年の梅雨明けが、
恰も無かったかの如き空模様が続いてゐる
庵界隈に御座います。

此のまゝ体がふやけてしまいそうに御座います故、
此処数日の内に、何処かへ晴れの空を求め
何処かへ出掛けようかと画策する、
庵主に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.10











群青の
波濤砕くる
磯荒く







常磐線 広野-末続
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此の高台より、
海原と鉄路を併せて見下ろした際に、

あの日の爪痕を懸命に修復し、
且つ、補強してゐる光景に
ふと、我に返るので御座います。

此の日の空模様と相俟って、
其れ迄の登攣で上がった息を静めるのには
十分なものであったかと
思い出さるゝので御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.09











体躯震わせ
長き旅路を駆る






東北本線 乙供-上北町
1999.10


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此の日も、車齢を重ねた紅牛が、
南部路から那須の麓まで
馳せ参じます。

其れ迄も、遙か長い旅路を駆け抜け、
距離と時間を重ねた車に相応しい
力強い走りを堪能出来たのも、
今は昔に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.08











離合






信越本線 横川
1997.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

台風が列島を縦断して御座います。
皆様が御住まいの地域に於かれましては、
息災で御座いましたでしょうか。
被災をされた皆様方には、
心よりお見舞いを申し上げます。

梅雨明け以降、庵近在は
余りにも“やませ”に苛まれて御座いますので、
相当に昔の一献にて恐縮には存じますが、
御相伴を賜りとう存じます。

此の駅から軽井沢迄の区間は、
比較的首都圏から近距離に位置する
“本線”で在り乍らも、

此の年の秋口に、
峠の隘路を切り拓いた輝かしい歴史を持つ
日本唯一の大量輸送機関の座を新幹線に譲り、
廃止と相成りまして御座います。

本日の一献は、其の先駆者一族の一翼を為す
一両の古びた電気機関車と、
終焉を看取った花型特急列車との邂逅を、
拙い腕と機材乍ら切り取ったものに御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.07











子連れ狼道中






東北本線 名取-館腰
2017.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

今朝も亦、安定した曇天の庵界隈にて
恐縮至極に存じます。

「狼」の綽名が相応しいか否かは兎も角、
電気機関車の親子が、大街道を上って参ります。

秋田迄の最短経路上に民鉄区間を含む為、
大宮を経由しての“大三角”の道中と
相成りまして御座います。

「子」で在る処の四軸機は、
自分より車齢の若い「親」である六軸機に手を曳かれ、
京の“御練り”よろしく、朝の通勤風景を余所に、
静々と歩を進むるので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.05










威容






常磐線 広野-末続
2017.6


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

福島の浜通りは、
穏やかな地形に
手近な海岸線を得らるゝ事や、
気候が温暖で在る事等から、
東日本の電力供給の一大拠点に
為って御座います。

其の拠点の内の一つ、
広野火力発電所の威容が、
岬の向こうに薄っすらと、
併し堂々と、横たわって御座います。

日本の電力供給と立地、
そして其処に纏わる
様々な思惑に頭を巡らせ、
其の矛盾を感じ取った、
半刻程の高台に御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.04











銀(かね)色の
海に臨みし
日々の路







常磐線 末続-広野
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

薄く碧が曳かれた、銀色の海。

里と共に落ち着きを取しつゝ在る中、
其の身と同じ色の景を背に、
四ツ扉の普通電車が、
今日も広野の街を目指して参ります。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.03










鈍色の
海を掠めて
白燕






常磐線 広野-末続
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

明けないかも知れない、と思ってゐた梅雨が、
昨日あっさりと明けた、庵近在に御座います。
しかし、空模様は其の前後で大きな差が無い様に
存じます。

今日の庵近在の空と似た様な鉛色の海を背に、
太平洋岸に舞い戻りし白い燕が、
此の日も颯爽と駆け抜けて参ります。

同じ鉛色でも、日本海と違うのは、
碧が薄く敷かれてゐる処に御座いましょうか。

或いは、此の海だけは、
此の日が既に夏の盛に在る事を
主張してゐるのかもしれません。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.02











“其の時”の
未だ見みゆる
野に暮らす







常磐線 広野-末続
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

営業再開後の南双地区の常磐線を
語る際に欠かす事の出来ぬ存在が、
此の「E531系通勤型電車」かと存じます。

迫る阿武隈高地と、海岸線との間の
僅かな平野に広がる水田や農村、
点在する防災行政無線。

其の合間を繋いで駆くるは、
一部が大都会・品川まで乗り入れる
最新鋭の通勤車両。

畦に屹立する音響機器は、此の先、
此の地域に何を語り掛けるので御座いましょうか。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.08.01











往く手舞う
波濤の欠片
貫きて







常磐線 末続
2017.7


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

土用波が砕け散る海岸より
若干の高台に位置する、末続の駅。

当駅の敷地の南側約半分が
海岸から続く谷間に迫り出して居り、
其処は丁度、海霧の通り道になって御座います。

そして今日も、
往く手の頭上を覆う波濤の欠片を、
細面の白い躯体が、往時の如く貫いて参ります。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。