2017.04.10










息切らし
浅き夢見し
早春賦






奥羽本線 白沢-陣場
2017.4


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

幼少より恋い焦がれ、公私共に慣れ親しみ、
そして、如何様な車よりも思い入れのある車の末期を、
此度、見送る機会を頂きまして御座います。

昭和四十一年、汽車製造株式会社にて
月光型の初号機が産声を上げて以降、
高度経済成長期、多くの人々の長距離移動を支え、

昭和四十三年、
青函連絡の重責を命ぜられ、黄金期を迎えて以来、
今世紀に入って尚、東北新幹線の八戸開業まで、
臨時を含め其の責を担い続けて参りました。

晩年は、日本の首都や某夢の国、そして信仰の聖地へ、
自身の持つ卓越した汎用性と性能を活かし、
東北を拠点に、沢山のお客様を運んで参りました。

其の間も、度重なる故障や部品の生産中止、
点検や修繕等を担う工場職人の減少と云った
数多の困難を乗り越えつゝ、
車齢を感じさせぬ活躍を見る事が出来て御座いましたが、

此の時機に辞世を迎うるなど、
誰が予想し得た事に御座いましょうか。

久しぶりに庵に風を通した本日より暫くの間は、
日本の機械設計並びに製造技術の金字塔の一角を担った、
583系交直流特急型電車の最後の活躍を、
稚拙な一献乍ら、庵主なりに纏めて参りますので、
何かの折で結構で御座います故、
御相伴を賜りとう存じます。

其の一献目は、
最初で最後の訪問と相成りました此の地から、
谷間に谺する電動機と警笛の音に
耳を傾けて頂きとう存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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