2016.05.30










蔵の群れ背に瓦斯の缶連ね暮れ行く





仙台臨海鉄道 仙台港-陸前山王
2016.4


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

詳しい呟きは、また、後日にて恐縮に存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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2016.05.28










朝陽受け果たす使命の雄々しきに





石巻線 鹿又-曾波神
2016.4


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此の日の河南町界隈は、ほゞ快晴に御座いました。
些か暑くなりそうな気配を含んだ空気が舞う中、
線路際の野球場では、少年野球の掛け声が。

時間に余裕無く、息を切らして其の場に駆け込んだ某も、
彼ら同様、十分な運動を済ませた気に成るような、
斯様な年頃に御座います。

三脚を持ち出すのも忘れ、写真機に慌しく一尺玉を据えますと、
日頃より運動不足の某を嘲笑うかの如き、軽やかな原動機の響き。

陽炎を燻らせ、“巻線の主”の御登壇に御座います。

些か焦点が後ろ寄りにて恐縮至極に存じますが、
五軸駆動も伊達では無く、大量の籠車を然も無く牽き連れ、
日々変わらぬ目的地へと向かうので御座います。

あれから五年、以前と変わらぬ使命、
否、其れ以上の価値のある日々の勤めに、
唯只管に忠実で在る為に。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.26










広小路油槽列成し斑雲





仙台臨海鉄道 北港-仙台港
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

再三に亙る油槽の一献にて恐縮に存じますが、
今暫くの御相伴を賜りとう存じます。

其れ也に大型自動車の往来が有る、港裏の広小路。
大振りな交差点の直ぐ脇に在る踏切の一角に佇んで居りました。

晴れ間が水溜りの如く点在する、はっきりしない空の下、
油槽の車列は此の日も変わる事無く、定刻に北港を出て参ります。

上下六車線の往来を独占し、斜め横断にてのっしのっしと跨ぐ様は、
個人的には最早、瓦斯の運搬と云う単純な使命に留まらず、
風格さえ感ぜらるゝ風景かと存じます。

本日も、御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.24










田起こしの傍間借りする道すがら





石巻線 佳景山-前谷地
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

度々、定番の場所からの一献にて、恐縮至極に存じます。

併し此の日は、耕運機が線路際を足繁く往来し、
米処の米処たる準備に勤しんで居られました。

否、耕運機が線路際を、と云うよりは、
機関車が田圃の脇を、と云った方が
しっくり来る光景で御座いましょうか。

中学校の吹奏楽部が熱心に練習する音を
背後に聴き、懐かしみつゝの一時に御座いました。

僭越乍ら、甚だ蛇足にて恐縮に存じますが、
今年こそは何卒、上位大会に進んで頂きとう存じます。

本日も、御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.23










陽炎や日々是勤めと油槽出し





仙台臨海鉄道 北港
2016.4


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

本日も、仙台市瓦斯局御用達の一献に
御相伴賜りとう存じます。

日々定刻に出入りする荷物列車と云えど、
其の荷量は日々変わる様に御座います。

ヂーゼル機関車がピッピッと短い汽笛を鳴らしつゝ、
そう広くも無い操車場内を忙しく前後して御座います。

鳥瞰出来れば其の様子が具に判るので御座いましょうが、
あれよあれよと云う内に、当該便の編成が出来上がつて参ります。

軈て、一段と高い汽笛とエンジン音を響かせ、
併し操車場内の其れと然程変わらぬ速度で、
本線上へと進み出づるので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.20










自動車と道を分け合い忍び足





仙台臨海鉄道 北港-仙台港
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

北港脇に所在する、仙台市瓦斯局ご用達の
増槽車列で一献を煎じて参ります。

片側三車線の広々とした道路は、
大型自動車を中心に其れ成りの通行量が御座います。

にも拘わらず、路肩歩道から些か頼りなくも見える線路に至るまで、
是と云つた境界を示す造作が見当たらないので御座います。

如何にも、一般人が立ち入らない事を前提とした仕様にて、
庵主の様な所謂“怪しい線路”を愛好する路端民には
堪えられない佇まいを持つ路線に御座います。

線路まで含めれば、
相当に広い空間が平面交通に供されている訳で御座いますが、
暫く佇んで居りますと、何方が主役なのか分からなくなつて来るのが
亦愉しからず哉、と云つた処で御座いましょう。

庵からそう遠くない事も御座います故、
一献を煎じに足繁く通う事に為りそうなので御座います。

本日も、御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.18










陽炎の立つ坂道に籠連ね





仙台臨海鉄道 仙台港-陸前山王
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

此の時期にしては些か冷たい風が吹く、
仙台港の後背地に佇んで御座います。

丁度、坂道の入口に御座いまして、
ヂーゼルの唸りが一段と高まるのと同時に、
機関車の屋根に陽炎が立ち昇つて御座います。

何時の間にか陽の陰りも失せ、
角度の低い光線が連なる籠を照らすのを見て、
某もそろそろ帰ろうか、と思つたもので御座います。

本日も、御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.17










自らも紫煙被りて三千里





仙台臨海鉄道 仙台港
2016.4


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

起点から僅か一里の小径と云えど、其の走破した距離は、
往復した回数に比例するのが必定かと存じます。

歩み来た道程と、油に塗れたヂーゼル機関車の顔は、
元来武骨な造作の“重機”を、益々精悍なものにしてゐる様に御座います。

さて、朧気な夕暮れを見遣る燈火に映る明日は、
如何様なものに御座いましょうか。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.16










蔵の群れ背に往く無籠の週初め





仙台臨海鉄道 仙台港-陸前山王
2016.4


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

日曜日の暮七つ、籠を殆ど積まない籠車が、
紫煙燻らすヂーゼル機関車に導かれ、
街道に繋がる小径を緩々と進み出でて御座います。

背後に連なる蔵の群れは、流石に休日らしく、
人の気配も疎らに御座いました。

其れでも、幾何かの荷役が有つたので御座いましょう。

蔵向かいの貨物駅では、
重機や機関車の多少の出入りが御座いまして、
短い汽笛が一~二分おきに一度、辺りに谺して御座いました。

いづれにせよ、運ぶ荷の多寡に拘らず、
決まつた時間に出入りする荷物列車に
頼もしさを覚える御仁は少なく無い事と存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.14










往く路を睨む六ツ目の背負いしは





石巻線 鹿又-曾波神
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

四枚の硝子に据付られた旋回窓、
そして前照燈。

行く手を睥睨する六つの眼差しの険しきは、
物資の流れを止むるまじ、との使命感に
溢れているので御座います。

そして其の運転席も亦、
進行方向に向かって直角を向いて(=枕木方向に)座すと云う
作りに為つてゐるそうに御座います。

人間工学的に大変に理不尽な労働環境にて、
此の機械を駆る運転士殿の日々の御苦労も
如何許りかと御拝察申し上げます。

此れ等の機械から滲み出る力強さの正体、
其の僅か一部でも、
此の一献に垣間見て頂けたなら、望外の幸甚に存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.13










籠下ろし佇む塒(ねぐら)は一里塚





仙台臨海鉄道 仙台港
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

此の日は、日が照るでも雨が降るでも無く、
大変中庸な一日に御座いまして、
陰陽明瞭たる一献を点てるのに些か辟易して御座いました。

斯様な空模様に在つても、
日々変わらず物流の需要に応え続ける籠車。

束の間の一服を求め、陸前山王より丁度一里に当たる
此方の集散拠点にて足を休めてゐる所に御座います。

台枠の下に隠れた薄暗い中にも、
鈍く、併し確かな輝きを持つた鉄輪。

其処に庵主は、工業製品たる其の車両の命が尽きる迄
連綿と変わる事無く使命を果たし続けてゐると云う
“誇り”の如きものを感じたので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.11










ぬく溜まり一服連ねる増槽車





仙台臨海鉄道 仙台港
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

鉄道の力強さを語る上で無くてはならないのが、
物流関連の車両の存在かと存じます。

日本で“荷物を車輪の付いた台車で牽いて運ぶ”
事が興ってから、千三百有余年と云われて御座います。

その間、貨物運送業に携わる様々な輸送機器は、
液体・気体・個体の物質の三態に応じて
多種多様な材質・色彩・形態・機構を持ち、
荷主殿の要請に応え続けて来たものと存じて居ります。

長きに亙り、多面的な役割を担つてゐる鉄道を、
今後とも様々な角度から一献に煎じて参りたく存じます。

其の中でも本日からの幾献は、
物流に従事する鉄道の姿を中心に、
御相伴賜りとう存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.10










薫風の先駆くる朝柔らかく





東北本線 名取-館腰
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

此の日も、彼の特急は、郡山を経て会津若松へと、
日々勤しむ道中に御座います。

朝の陽の光に徐々に鋭さが増す此の時期に御座いますが、
黄金週間中は全般的に柔和な光線が多かつた様に感じます。

然し、吹く風は明らかに、春から夏の其れに
成分を変化させている様に御座います。

自然の中に於ける人間の小さゝに比ぶれば、
鉄道と云う機械装置は、然様な変化など些かも気にする事無く、
黙々と其の道程を日々熟すので御座いましょう。

“単なる「大量輸送機関」”では収まらない、
公器としての鉄道を、独り見た思いで居ります。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.09










我先に伸ばす浅黄の命燃ゆ





東北本線 館腰-岩沼
2016.5


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

どうも今年の春は、
桜よりも菜花の方が色鮮やかで、
豊作である様に感ぜらるゝので御座います。

寄つて集つて上へ上へと伸び上がる黄色い花弁が、
芽吹きの季節を謳歌すべく、其の先陣を切って
生命力を主張してゐるかの如く見ゆるので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.06










幸せの黄色い花弁に吾重ね





石巻線 佳景山-前谷地
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

何の気無しに、
本日は石巻線での一献に御相伴賜りとう存じます。

いきなりの頓智で恐縮に存じますが。
「桜には在るが、菜花には無い。」

答えは、“前線”になろうかと存じます。

ちなみに、菜花にとりましては、
“満開”と云う表現も稀かと存じます。

斯様な時には、誰からでも無く、いつの間にか宣言されてゐる、
斯様な印象が御座います。

此の場所も、某の独断と偏見から申しますれば、
見事に満開を迎えて御座いました。

果報は寝て待て、と申します。

然しせめて今は、
自身の姿を此の黄色い花弁の垂れ幕の中に置き、
其の時を静かに待ちとう存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.05







東北本線 岩沼
2016.5



本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

昨日も、来る水無月に引退を迎える、
485系特急型電車の日常を記録すべく、
庵から角籠で四半刻足らずの岩沼驛へ馳せ参じ候。

此方で一献を点てるのは、
地元であるにも関わらず、全く以て初めての事に御座います。

日常、と申しましても、
数多の暦を重ねる程の稼動日数では無いので御座いますが、
此れだけ連続した日数を重ねた期間も稀では無かつたかと存じます。

冷たい雨降りしきる、此の日の幹線の分岐点は、
休日であるにも拘らず、人と列車の往来が頻繁に御座いまして、
其の空模様と相俟つて、黄金週間の只中で在る事を、
俄かに忘れさせるので御座いました。






東北本線 岩沼
2016.5


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斯様な意味では、現役当時の、と迄は行かずとも、
彼の列車の“日常”を切り取る事が出来たのではないかと
僭越乍ら思うので御座います。

併し矢張り、斯様な画作りは、庵主自身も、
現役当時の其れと大きな変化が無い事は、
彼の列車が過ごして来た環境や時間を考えれば、
良くも悪くもむべなるかな、とも考える処で御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.04










残雪を頂く峰に煤を曳き





磐越西線 山都-喜多方
2016.5


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

此の場所で現役蒸機を見るのも、
「ばんえつ物語」なる列車を見るのも、
実は産まれて初めてで御座います。

斯様な事を申し上げますと、お叱りを頂く事もあろうかと存じますが、
こうした列車は、何処と無く、生活感に乏しいような気がして、
之まで食指が伸びなかつたと云うのが正直な所に御座います。

併しこうして其の場に出向いてみますと、
斯くも風光明媚な取り合わせが在るものかと、
改めて日本の風景の奥深さを感じるので御座います。

端午の節句も目前と云うのに、未だ雪を頂く飯豊連峰。
峰々と混じり合うかの如き空の白さ。
其れらとは対照的な色合いの、機関車の煙。

此の眺めはいずれ、会津若松の町並みと併せて、
再びじつくりと向き合いとう存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.03










新旧の雄競いても白昼夢





磐越西線 川桁-猪苗代
2016.5


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

今朝、猪苗代湖から発せらるゝ霧は、思いの他濃く御座いまして、
川桁山で堰き止められて滞留し、中々に晴れてはくれなかつたので御座います。

斯様な中で、一寸画角換算で二尺五寸もの焦点距離を駆りますのは、
些か難儀であつたのが正直な処に御座いまして、
画面中に線路を探す吾身の姿など、傍から見ますれば
相応に滑稽なものだつたに違いないので御座います。

さて線路を発見したまでは良かつたので御座いますが、
此処からは欲の深い庵主の事で御座います。

高速街道なる文明の利器をほヾ同時に探し当ててしまつたと在っては、
是と昭和の高速交通網の主役で在る処の此方の電車を
取り合わせてみたら如何だろう、と余計な考えを起こしてしまい──

此の競演、白昼夢と申し上げたい所に御座いますが、
庵主自身は当に「五里霧中」と云つた処に御座いましょう。

本日は、戯言(苦笑)に御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.05.02










薫風に揺れる菜花の淑やかさ





東北本線 館腰-岩沼
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

来る水無月、観光用に改造された一族を除けば、
愈々以つて日本の鉄路から完全に姿を消す、
485系特急型電車にて、本日の一献にご相伴頂きとう存じます。

系譜の源流となる481系電車の登場から半世紀余、
日本の高速鉄道網の発展に大きく寄与して参りました。

現在では、全盛期に比して営業の場を著しく縮小し、
青函連絡信越海線などに残るのみと為つて御座いました。

名残惜しい気持ちを押し殺しつゝ、
此の日もあの時と同じように優しく揺れる菜の花に、
努めて日常の風景で在るが如く記録せんとしたので御座いますが、

矢張り、何処か余所余所しい空気が拭い去れないものに御座いまして、
独り、線路端で些か辟易した事を独白申し上げます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。