2017.02.25










早春の田に降る雪も陽も斑





石巻線 前谷地-涌谷
2017.2


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

圃場整備工事中の光景が広がる中学校からの俯瞰を避け、
当線唯一の隧道の傍の高台に参じて御座います。

数日前に降った雪も融け掛かり、特徴的な質感の田圃を眺めつゝ、
時折差し込む早春の陽射しで暖を採り、其の刻を待ちます。

さてそろそろか、と云う刻と相成り、鉄瓶を覗きこんだ折。

折角の原色機だと云うのに、
列車に合わせて些か厚めの雲が接近。
一献を煎じた瞬間と時を同じくして、頭上で見事に雲と列車が交錯。

…兎に角、此の日は祝日と云う事もあり、
尚更に貴重な原色五軸機の一献を点てられただけ、
佳き事とさせて頂きとう存じます。

さて、此の場所をご教示頂きました、某高校に通う学生殿。

愉しい歓談の一時を頂戴し、草庵からで恐縮に存じますが、
心より御礼を申し上げます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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2017.02.24










里を背に
陽光鋭く
照らす坂






石巻線 涌谷-前谷地
2017.2


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此の場所は、所謂“編成写真”を
仕留める技量の無い庵主に取りまして、

其れらしく一献に纏める事が出来る、
数少ない野点の場所の一つに御座います。

早春独特の、角度の低い朝陽を浴び、
籠を従え坂を下る五軸機。

昭和の工業製品が持つ、独特な堀の深さを強調すべく、
御尊顔の角度を見計らい、其の瞬間を煎じます。

徐々に温(ぬく)みを増す陽光の中で、
原動機のけたたましさに劣らぬ程に
賑やかな轍の踏み音に耳を傾ければ、

其れだけで、日々の胸の閊(つか)えも下りると
云うものと存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.02.16










背景を震わせ今朝も歩を前へ





石巻線 涌谷-前谷地
2017.2


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

荷籠を幾重にも従え、今朝も紙列車は
海沿いの工場を目指して御座います。

今、当(まさ)に不死鳥の如く甦らんとする港町を
陰で支え続けたものの一つに、

此の、光線をも捩じ曲げんばかりに
排気筒から力強く立ち昇る、
ジーゼル機関車の荒々しい吐息が在る事も、
心に留め置きとう存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.02.15










肖像





石巻線 石巻-曾波神
2017.2


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

逆光と分かって居乍ら、
何故庵主はこうも、何か来れば
レリーズを押してしまうので御座いましょう。

半ば、固定様式化された自分の行動が、
ほゞ、パブロフの域に在る事に、
些かの物悲しさを覚えるので御座います。

さて、個人的な愚痴は兎も角、
是は是で印象的な一献になったかと存じます。
此れも亦、至極個人的な感想では御座いますが。

丁度、南中に至った太陽を背に、
東北最後の五軸の楽園を参ります。

其の体躯に刻まれた陰翳は、
自らの生き永らえし時間を、ほゞ其の侭
今此の瞬間に凝縮したが如く在り、

此れは所謂“Portrait”の意味する処の一つに
成り得るのではないかと思うので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2017.02.14










里を抜け
目映き朝陽に
正対す






石巻線 涌谷-前谷地
2017.2


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

坂道を颯爽と下り、
平成生まれの気動車が、
軽快な足取りで里を抜けて参ります。

向かう先は、日出づる処の
港町に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。