2016.08.09










深山の険往く径の他に無し





仙山線 奥新川-作並
2016.6


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

彼の名車が荼毘に付されてから、間も無く一週間。
被写体が減りつゝ在る事に今更乍ら気づいて御座います。

此の山道の如く、か細き道では御座いますが、
写真機を手放したら、負けに御座います。
今は何も無くとも、進めば何かあろうかと存じます。

甲子園では、某の母校が押され気味に御座います。
西日本出身者も其れ也に在籍している筈では御座いますが、
流石に此の暑さに滅入っているので御座いましょう。

返す返すも、皆様方に於かれましては、御自愛頂きますよう。

本日も、御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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2016.07.28










細道も名も無き山さえも、深緑に普(あまね)く覆われる初夏





仙山線 作並-奥新川
2016.6


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

本日の一献は、
先日御相伴頂いた野点での一献を、
同じ地点あり乍ら、別な鉄瓶にて煎じたものに御座います。

時に、此の車の色合いは、
深緑に能く映ゆると専らの評に御座います。

此の時は某も、
熊に怯えつゝ深緑の中に身を隠して御座いました故、
僭越乍ら、全く以て同感するので御座います。

熊除けのラヂヲを停めますと、
木々の騒めきと鳥の囀り、そしてイノシシと思しき足音しか聴こえない、
名も無き山の麓に御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.06.24










辿りしは緑より他無き隘路
終(つい)の旅路に飾り無きとて






仙山線 奥新川-作並
2016.6


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

太平洋と日本海を厳然として分け隔てる
奥羽山脈の懐深くを東西に貫き、
互いの城下町を結ぶ仙山線。

都市間連絡を担い、
宮城県側は全区間が百万都市たる仙台市に属し、
一時は準急に始まり特急列車も運転された当線。

にも拘らず、奥羽山脈越えの此の区間だけは、
鉄路の他には深き山と濃い緑以外には何も無いと云う、
秘境と称しても過言では無い様な立地に御座います。

呼吸をすれば肺も緑に染まるのではとさえ思える山襞に紛れ、
様々に思いを巡らせ、先達諸兄に種々の御教示を頂きつゝ
其の時を待ちます。

難所の交通網整備で其の名を馳せた
嘗ての山形県令、三島通庸が、
苦戦を強いられつゝも開削した、仙山間の経路。

其れ程迄に重要な経路の一翼を担う鉄路に於いても亦、
一つの歴史が、深い深い緑に彩られつゝ
静かに幕を下ろしたので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.06.23










深緑に埋もれ見送る細道に





仙山線 作並-奥新川
2016.6


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

熊に怯え乍らの野点と相成った、
本日の一献に御座います。

其れ位の秘境に御座いまして、
此処、八ツ森駅が現役だった当時から
斯様な状況だった様に御座います。

其れだけに、今一つの空模様乍ら、
緑の濃さは益々其れを深くし、
最後の花道ならぬ“緑道”を作り、

某の拙い点前乍らも、
名列車の勇退に相応しき舞台が誂られていた様に
感ぜらるゝので御座います。

迫る山々に幾度と無く谺するタイフォンが聴こえ、
列車の接近を知ると同時に、
惜別の念も遣る方無き心持ちにさせられた、
東北随一の都・仙台の奥地に御座いました。

現地でお会いした諸先達方及び諸兄には大変お世話になり、
改めまして心より御礼を申し上げる次第に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.03.14










赤べこの跳ぶ山峡も水温み





仙山線 熊ヶ根-陸前白沢
2016.3


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此の頃は、茶柱の立つた一献ばかりで恐縮至極に存じます。
僭越乍ら、縁起物故、気長に御相伴を賜りとう存じます。

座学に徹底的に向かない性分の庵主、
時機に似(そぐ)わぬ其の悪行(?)を察してか、
道中、遂にお天道様の御機嫌が戻る事能わず。

其の儘、気儘に角籠を駆つて辿り着いた
熊ヶ根の渓谷に写真機を向けますと、

空模様の所為もあり、
予想以上に冬枯れの様相を色濃く残す
木々や岩肌が画角を占拠し、
一献に仕立てる事に、些か辟易して御座います。

此の冬枯れの色で画角を埋めようと割り切つて
写真機を下に振つた其の時、
鼠色の空模様からは想像も付かぬ程、
鮮やかな蒼緑色を湛える広瀬川が。

谷底にひつそりと横たわる、早春の鮮烈な流れに
驚きを隠せずに居た庵主を尻目に、
赤べこが、実にゆつたりと、谷を跳んで行つたので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。