2016.01.25










雪中を里に下り来ても独り





米坂線 手ノ子-羽前椿
2015.12


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

宇津峠の登り降りは、
並行する越後街道も含め、
南東北屈指の山深さと存じて御座います。

況や、単発原動機の車体には、
些か荷が重った事と存じます。

気動車の息遣いも、
徐々に落ち着いて来た頃合いに御座いましょうか、

ささやかな集落の傍らを、
足音も軽く、雪煙を撒き揚げて
馳せ参じるので御座いますが、

鉛色の空の下、
相も変わらずの一人旅に御座います。

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2016.01.16










夕暮れに孤軍奮闘する峠





米坂線 伊佐領-羽前沼沢
2015.12


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

此処数日で、一気に陸奥らしき気候に相成った
草庵近在に御座います。
御来庵の皆様方に於かれましては、
お変わり御座いませんでしょうか。

宇津峠の路は、並行する街道以外
何の伴侶も無く、
唯只管(ただひたすら)に
禅の如き隘路を駆けるばかりに御座います。

当方は、すっかり枝葉の数を減らした山肌に佇み、
朝より小振りに成った雪飛礫(つぶて)に
顔を打たれつヽ、

其の隘路を静かに眺めるので御座います。

2016.01.12










山路急く雪の間の陽の有り難さ





米坂線 羽前沼沢-伊佐領
2015.12


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

米坂線と申しますれば、
山間の隘路で在る事に加え、豪雪が伴う、
南東北の代表路線の内の一つかと存じます。

其の様子が能く表れる場所を求め徘徊していた折、
街道の栗松隧道の坂町側出口の傍らに
良さそうな処を発見致し候。

角籠を降り立てば、暖冬とは云え
頬を切るが如き凛とした空気が、
一瞬で足先まで駆け抜けて参ります。

対角線の配置が何か意味を成すものと
馬鹿の一つ覚えの如き欲が頭を過ぎり、
無名の標高点を右上に、
左下に線路を配した画角にて写真機を据え、
爪先の冷えに堪え待つ事数分。

鮱(とど)の詰まりは、
空の神が為す、山への気紛れに翻弄さるヽが儘、
写幕を切り落とすのみに御座いました。

2016.01.03










降りしきる敵(とも)と交える行く年の





米坂線 羽前沼沢
2015.12


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新年、明けまして誠に御目出とう存じます。
また早速の御来庵、誠に有難う存じます。

本年も、気紛れに囲炉裏に火を入れ、
皆様のお越しをお待ち申し上げて居ります。
気長に、或いは何かの片手間に、で結構で御座います。
本年も、拙庵を何卒宜しくお願い申し上げる次第に御座います。

さて此方の作業員の方々は、降りしきる雪を相手に、
幾度と無く一戦を交えて来たので御座いましょう。

其れは、敵で在るにも拘らず、
まるで同じ釜の飯を食ったかの如く、
長きに亘り苦楽を伴にされて参った事と
ほゞ同義に御座いましょう。

プラットフォーム上で除雪機を駆る作業員の方々も、
既に様々な事柄について達観して居られる事で御座いましょう。


2015.12.28










雪雲に水の流れも色失せて





米坂線 手ノ子-羽前沼沢
2015.12


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

些かの一念発起にて、すっかり重くなった腰を上げ、
越後街道沿いへと角籠を駆って参りました。

此の時期にしては水気の多い雪礫を伴い、
暖冬と云えど頬を刺すには十分に冷たい風が
吹き付けて参ります。

ふと谷底へと目を遣りますと、
流れているか否かすら判別の付き難い程に
色味を失った渓流が横たわって居るので御座います。

其処へ、色のみならず、足音さえも失った気動車が
何食う顔でも無く新潟へ向けて駆けて行ったので御座います。