2016.09.15










雪飛礫
陸奥の入り江に
舞い融けて






津軽線 蟹田-瀬辺地
2016.3


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

昨日より、拙庵の電算機表示に
不具合が生じてゐる様に御座います。
移動電話機の表示にも、同様の問題が生じてゐるものと存じます。

御来庵の皆様方に於かれましては大変ご不便をお掛けし、
誠に申し訳御座いません。

此の後、正しく表示さるゝか否か不明に御座いますが、
先ずは本日の一献を点てさせて頂きとう存じます。

一旦涼しくなった此の頃の庵近在に御座いますが、
昨日あたりから、暑さがぶり返して来たように御座います。
其処で、本日の一献に御座います。

弥生の末にも関わらず、
吐息で吹き飛びそうな程に軽い雪飛礫(つぶて)が舞う
陸奥湾に御座います。

気体の分子運動が如く縦横無尽に舞う其の様は、
まるで巨大な摺り硝子の箱の中に居る錯覚に
我々を陥らせるので御座います。

巨大な摺り硝子の箱とは、
紛れも無く陸奥湾の事に御座いますが、
其の凪いだ水面も亦、気体分子を優しく受け止め、
互いに何の摩擦も無く、融かし行くので御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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2016.04.04










韋駄天の生来見ゆる鉛空





津軽線 蟹田-瀬辺地
2016.3


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

昭和39年の初登場時より56年の長きに亙り、
我が国の交流電化区間を含む高速鉄道網を支え続けた、
国鉄485系特急型電車。

其の功績は比類無きものかと存じて居ります。

個人的にも、弘前在住時より幾度と無く利用した事もあり、
生粋の東北人として、空気の如く身近に感ぜられた車に御座います故、
此度の“定年退職”は、余りにも衝撃的な出来事に御座いました。

車齢を感じさせぬ若々しい躯体は、
未だ第三、第四の職場をも務め遂せる事が出来るのでは無いかと
信じて疑わぬものに御座いました。

早春にも拘らず、時折雪の降りしきる津軽半島。
厳しき気候の中をものともせず走り続けた半世紀を垣間見て頂けるなら、
僭越乍ら、望外の幸甚に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.04.02










春浅き雪に残り香付し去りぬ





津輕線 津軽宮田-油川
2016.3


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

当に此の日、定期客車列車としてのみならず、
急行列車としては愈々以って日本最後となる、
急行 はまなす号”を見送るべく、
青森市西田沢の住宅地の片隅に陣取りまして御座います。

僅かに差込む朝陽への望みも絶たれた空模様では御座いましたが、
足許に目を遣りますと、僅かばかりの名残雪が、
彼の列車の花道を、此れでも精一杯に見送らんと
健気に留まつて御座いました。

向こうに見ゆる踏切が諸行無常の響きを奏で始め、
遂に、其の刻が来たように御座います。

この世に生を受けし遍く事象が、
栄枯盛衰の理を辿らなければならぬ現実に相逢うて、
止め処無く溢るヽ寂しさが些か抑えきれぬ庵主を他所に──

──併し確固たる存在感を以つて、日本最後の急行列車は、
北の大地の残り香を何時もより多少多めに振り撒きつヽ、
目の前を過ぎ去つたので御座います。

庵主は実に、はまなす号の編成写真とは
相性が良ろしく無いようで御座いまして、
御来庵の皆様に対しましては誠に恐縮至極に存じますが、

拙い技量で、最後の姿を収められただけ
良しとさせて頂きとう存じます。

我が国で、二度と相見える事の叶わなくなつた、急行列車。
日本初の急行列車の登場から122年、はまなす号の登場からは28年。
長きに亙り、大変ご苦労様に御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2015.07.21










Junction in the Rain





津軽線 大平-中小国
2015.7


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

誠に恐縮至極に存じますが、
文字通りの五月晴れより一転、
雨に煙る一献に御相伴を賜りとう存じます。

酷暑の様相を呈しつゝあった庵を抜け出し、
角籠を二刻半(大凡五時間)ほど駆りまして、
津軽半島のほぼ中心に馳せ参じ候。

弾丸行脚の手始めは、
そぼ降る雨が尚一層の肌寒さを誘う
大平駅近傍からに御座います。

当日は、台風崩れの低気圧の
鄭重なお出迎えを頂戴し、
何と摂氏十九度の中の到着と
相成りまして御座います。

移動電話付属の写真機による一献にて
恐縮至極に存じますが、

津軽線・海峡線・北海道新幹線が
様々な意味合いで“混在”する現在を
記録する事が出来ましたので、
良き事と致しとう存じます。

矢張り、新幹線と在来線は、
物理的・技術的に如何に交わらせようとも、
真の意味では交わり得ぬものであると
感じた次第に御座います。

2014.08.31










風格





津軽線 津軽今別-竜飛海底
2014.8