2017.08.08











離合






信越本線 横川
1997.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

台風が列島を縦断して御座います。
皆様が御住まいの地域に於かれましては、
息災で御座いましたでしょうか。
被災をされた皆様方には、
心よりお見舞いを申し上げます。

梅雨明け以降、庵近在は
余りにも“やませ”に苛まれて御座いますので、
相当に昔の一献にて恐縮には存じますが、
御相伴を賜りとう存じます。

此の駅から軽井沢迄の区間は、
比較的首都圏から近距離に位置する
“本線”で在り乍らも、

此の年の秋口に、
峠の隘路を切り拓いた輝かしい歴史を持つ
日本唯一の大量輸送機関の座を新幹線に譲り、
廃止と相成りまして御座います。

本日の一献は、其の先駆者一族の一翼を為す
一両の古びた電気機関車と、
終焉を看取った花型特急列車との邂逅を、
拙い腕と機材乍ら切り取ったものに御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

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2017.07.23


















信越本線 横川-軽井沢
1997.8


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

梅雨が明けるとも明けぬとも付かぬ空模様が続く、
庵近在に御座います。
御来庵の皆様に於かれましては、
お変わり御座いませんでしょうか。

此処数日、熟成を通り越した茶葉に御相伴賜り、
恐縮至極に存じます。

斯様な中でも、本日の一献は、
在りし日の信越線の中でも
大変に有名な地点での野点に御座います。

鬱蒼と生い茂る樹々の狭間に
突如として姿を現す巨大な人工物。
自然環境に対する、人間の「移動」と云う欲求は、
斯様な迄に劇的な光景を生み出すので御座いましょうか。

何れにせよ、在り来たりな一献に御座いますが、
今と成りましては、良き記録かと存じます。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.12.11










無遠慮に
広がる海の
色深き






信越本線 米山-笠島
2016.4


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本日も、御来庵頂き、誠に有難う存じます。

庵近在も、愈々雪化粧と相成りまして御座います。
暖かくしてお過ごしで御座いましょうか。

本日の一献は、季節感が無く恐縮に存じますが、
信越海線の風景に御相伴を賜りとう存じます。

漸く、春が波打ち際に上がって来そうに御座いますが、
海の色は、春到来まで今一歩の処に御座いましょうか。

斯様な中、季節を先取りした色を纏った短い電車が、
まるで勿体振るかの如く、庵主の足許の隧道に
あっと云う間に吸い込まれて行ったので御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.06.07










蒼き山仰ぎ見る海藍深き





信越本線 柿崎-米山
2016.4


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御来庵頂き、誠に有難う存じます。

あおきやま あおぎみるうみ あおふかき

些か時期の過ぎた茶葉にて恐縮に存じますが、
梅雨の走りの如き空模様が見え隠れする此の頃に御座います故、
此の辺で青天の一献に御相伴賜りとう存じます。

春の盛りとは申しましても、
大陸直送の風が吹き付ける聖ヶ鼻は、
流石に些かの寒さを覚えたので御座います。

某の立つ背後には、
彼の中越地震にて生じた大崩落を控え、
時折足許に肝を冷やすので御座います。

空に目を転じますれば、
全く以て肝を冷やす気配の無い、
澄み渡った晴天が広がるばかりなので御座います。

斯様な晴天と競うが如く、
立山と日本海が、夫々の蒼と藍を存分に魅せ付けて来る様は、
海に突き出した小さい尾根に立つ某の存在を
更に小さき存在にするので御座いましょう。

此の事実に気付いた時、
車体に控えめな青帯を巻いた快速列車が
何処までも続く海岸線を綺麗になぞって往くので御座いました。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。

2016.04.28










寄する波散りて立山霞む朝





信越本線 米山-笠島
2016.4


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本日も、御来庵賜り、誠に有難う存じます。

太陽が高度を上げるにつれ、
気温も鰻登りと相成つた、越後の海岸線に御座います。

三方を断崖に囲まれた尾根に立ちますと、
辛抱して漸く吾身を立てる事が出来る程の風が
吹き荒れて御座いました。

此の日は平穏に見えた日本海も、
其の僅かな波濤が作り出す海霧に御座いましょうか、
遠く立山連峰が霞んで御座いました。

彼の中越地震を始めとする一連の天災は、
此の尾根を始めとする地形を、相当に大きく変えるものであつたと
物の本に依り、存じ上げて居ります。

而して此の地に於いては、
庵主が漸く立つている尾根と一連の地形を残し、
背後に続いてゐた筈の道路も根こそぎ崩落して御座います。

僭越乍ら、地震大国の我が国に於いては、
其の天災が繰り返される事で、
斯様に素晴らしい景観を産み出して来たと同時に、

多くの人命が奪われた事も亦、
記憶に留め置かずには居れない事と存じます。

此処へ来て、肥後・豊前両地域の皆様と、
越後で起きた一連の災害に依り被災された皆様への祈りを込め、
一献を立てさせて頂く次第に御座います。

御相伴賜り、誠に有難う存じました。
又の御来庵を、心よりお待ち申し上げて居ります。